落語「王子のきつね」をたずねて王子稲荷神社さんぽ
私は月に何度かは寄席に通う落語好き。柳家喬太郎師匠を始め、柳家一門ファンです。
落語「王子のきつね」
落語の舞台としてお江戸は多く登場します(上方落語は関西が多いけど、江戸落語はやはりコチラが舞台多し)。そんな中でも気になってたのが、「王子のきつね」の舞台、東京都北区王子。割と自宅からアクセスが良いけれど今まで行ったことがありませんでした。
王子稲荷神社
王子にある「王子稲荷神社」は、きつねで有名な神社。その昔、大晦日に各地から集まったきつねが王子稲荷神社に詣でたという伝承があります。
歌川広重の浮世絵にもその様子が描かれています。
今でも大晦日には、参加者たちがきつねのメイクをして行列をする一大イベントがおこなわれているとか。近いくせに一度も見たことが無い...... !ここ平成?ってなるような、幻想的で不思議な様子だそうです。きつねが混じっていても分からないかも。
先日打ち合わせ帰りに寄る時間ができたので、おさんぽしてみました。
すでに、大晦日の一大イベント「きつねの行列」提灯が並んでいました。
神社は幼稚園の脇の坂を上るとあります。
参道は幼稚園の中を突っ切るようなかたちになっていてビックリした!
なんだか間の抜けたお顔のきつねさんにお迎えしてもらいました。
ここ一帯だけ緑深くて、都会だということを忘れそうになります。
「王子のきつね」には「扇屋」さんという料理屋さんとそこの卵焼きが登場するのですが、このお店、なんと実際に王子にあります。
江戸時代から続く卵焼きが食べられるのですー。実家では時々この卵焼きが食卓にあがっていました。
テレビも映画館もない時代、寄席で見る落語はとっても身近な娯楽であり、「メディア」だったと言えると思います。
扇屋さんは、上手く落語でPRをしたのではないかと。
ちなみに大好きなお江戸ファンタジー小説「しゃばけ」にも、王子ときつねと卵焼きは登場します。王子=きつね=卵焼きの図は、お江戸あるあるです。
絵馬も有名。左側は鬼女の絵だそう!
くわしくは王子稲荷神社~額面著色鬼女図他~|北区観光ホームページを。躍動感ある構図が怖いやら美しいやら。
ここには谷文晁の板絵著色の龍図もあるとか!!一度拝見したいなー!!
ここから音無川親水公園、名主の滝公園、がんばって歩けば赤レンガで出来た北区中央図書館もまわれます。
すっかり秋めいている王子でした。もうすぐ冬なのに、今年は暖冬だなァ。